船中八策(せんちゅうはっさく)
とは、
坂本龍馬が考え出した案である。幕府と
薩長同盟(薩摩藩・長州藩)の内戦が勃発してしまうと、日本の武力が衰えてしまう。日本を侵略しようとする外国はそのチャンスを狙っていた。日本が外国に侵略されるのを防ぎ、
倒幕を実現した後に外国に負けない強い日本にするために考え出した案である。
その思いは、土佐藩船「夕顔丸」の船上にて
後藤象二郎や陸奥陽之助、長岡謙吉らに熱く語ったことが、「
大政奉還」の実現につながっていく。
1、有能な人材を招く(身分に関係なく、優れた人材を招く)
2、有能な大名を招く(身分に関係なく、優れた大名を招く)
3、国際条約を定める(外国と平等で新しい条約を結びなおす)
4、憲法の制定(新しく憲法をつくり法律を定める)
5、議会をつくる(政治はみんなで話し合いをして決定する)
6、陸軍・海軍の充実(国を守る為、陸軍・海軍を強化する)
7、新兵の設置(天皇を守る軍隊をつくり、都を守る)
8、為替レートの設定(金銀の交換率や物の値段を外国と同じにする)
龍馬の目指した新国家の提案に深く関心した象二郎は、藩主の
山内容堂に伝え、土佐藩の考えとして幕府に
大政奉還の案を申し出ると
徳川慶喜は受け入れた。この決定により260年以上続いた江戸幕府は滅びた。
この8つの案が新政府の基本方針となった。